アレルギーの仕組み

アレルギーとは、簡単に言うと免疫機能の誤作動です。本来は攻撃しなくても良いのに、ダニや花粉やハウスダストなどを危険な有害物質と認識し、過剰防衛に出てしまうことで、様々なアレルギー症状を発症します。

本来、身体に危険な異物が侵入することで、免疫は指令を出し、抗体を作ります。抗体は異物と結合して、雁字搦めにします。そこへ、免疫細胞のマクロファージやナチュラルキラー細胞が集合し、異物を抗体ごと分解します。

しかし、この抗体が花粉など本来は無害なものを敵とみなし攻撃行動を起こすと多様なアレルギー症状が出てきます。例えば、ヒスタミンを出すことで鼻水やくしゃみを止まらなくして、異物を出そうとします。花粉症に限らず、アレルギーはこうした、免疫の誤作動が起きているという事なのです。

まずアレルゲンを排除した生活は、基本になります。ハウスダストなどの埃もアレルギーを発症させますし、ダニなどもアレルギーの原因になります。掃除の徹底などの、外部のアレルゲン対策を講じたら、次は体内のアレルゲン対策です、体内とは、腸内環境を指します。

腸内環境とアレルギーは密接

驚くべきことですが、人間の腸には重さにして1kgもの細菌が生息しています。すべてが善玉菌と呼ばれる乳酸菌やビフィズス菌ならば、問題ないのですが、腸内には悪玉菌と言われる腸内環境を悪化させていく菌や、日和見菌という、どっちつかずの菌と大きく分けて3種類の菌が犇めいています。

その割合は善玉菌15%、悪玉菌10%、日和見菌75%と言われています。あれ?善玉菌も悪玉菌も少ないのだな?と思われたでしょうが、腸内の日和見菌は、強いほうに迎合する特質を持っています。健康な人の腸は善玉菌が優勢なので合わせて90%以上が善玉菌で保たれています。しかし、怖いのは悪玉菌が優勢になった場合です。普段は10%しかいない悪玉菌が、善玉菌を凌いで例えば16%になった場合合わせて91%が悪玉菌になってしまいます。

ほんの少しの事で、腸内環境は乱れます。ストレスで自律神経が乱れるだけで便秘になり、悪玉菌が優勢になります。悪玉菌が優勢の時間が長くなると、腸内には悪玉菌で跋扈し、腐敗が進んでいきます。腐敗した便から排出される発がん性物質のアンモニア、アミン、硫化水素が腸壁から吸収され、血液に浸透し血液を通じて全身にめぐります。

それだけではありません。発がん性物質を代表する有害物質が、腸壁を傷つけていくと、そこにアレルゲンが侵入します。アレルゲンが侵入することで、アレルギーの症状が出てくるのです。現にアトピー患者を調査すると、ほとんどの患者に慢性便秘などの、あきらかな自覚症状があります。また、便秘を改善するように治療するとアトピーも緩和していくことが分かっています。

アレルギーと腸内環境を切り離して考えずに、密接に関わり合いがあるのだと自覚して対処すると、アレルギーは改善されていくのです。

乳酸菌はアレルギー予防に効果あり

アレルギーを緩和していくには、腸内環境の改善が急務であると、分かったと思います。アレルゲンの侵入経路をまずは、閉ざす必要があります。乳酸菌は生菌と死菌があります。もともと胃酸に弱い乳酸菌は、胃でその殆どが死滅してしまいます。死滅した菌を死菌と言いますが、この乳酸菌の死菌は、傷ついた腸壁を修復し塞ぐ材料になります。これ以上腸壁が悪玉菌で傷つきボロボロにならないように、防御するクッションのような役割をします。

また、一部の善玉菌は乳酸菌の死菌を餌にしますので、善玉菌を元気にし増やす事もしてくれるのです。乳酸菌は生きたまま腸に届かなくては意味がないと乳酸菌に懐疑的な意見もありますが、死んだ菌であっても乳酸菌は腸内環境と整えるための大切な役割を担っているのです。

また生菌も、腸内には生息しています。全体の0.1%に過ぎない数ですが、確かに大腸で生息しているのです。この大腸に生息する乳酸菌はその名のとおり、乳酸を生成します。乳酸が腸に増えると、腸が弱酸性化していきます。すると悪玉菌は次第に弱り、勢力を拡大できずに抑制されていきます。

腸内に棲む善玉菌の99%も乳酸を作りますが、その量は乳酸菌には及びません。善玉菌が劣勢であるときには、乳酸菌の活躍があればこそ何とか悪玉菌と戦うことができるという状況になります。乳酸菌はビフィズス菌に代表される善玉菌をサポートする大切な役割を受け持っているのです。

乳酸菌はビフィズス菌とは違い、あらゆる発酵食品に含まれています。体内に数が少なく体の中の乳酸菌では足りない場合は、外から摂取することが可能なのです。

最初にも述べましたように、外部から摂取した乳酸菌でも殆どが胃酸で死菌になります。しかし死菌自体にも大きな役割があり、さらに生き残って腸に届いた生菌は、腸内で乳酸を作り出し、99%の善玉菌のサポートに努めます。

乳酸菌の活躍で他の善玉菌も元気になり、悪玉菌との数が逆転するとアレルギー症状も改善していくのです。アレルギー症状に悩んでいる人は、是非乳酸菌を摂取してみて
ください。ビオフェルミンのような整腸剤には生きたまま腸に届く乳酸菌が配合されています。アトピー患者がビオフェルミンを飲み続けていたら、アトピーが治ったという報告
もあります。他にも多くの乳酸菌食品が販売されています。

種類は気にせずにまた、殺菌と記してある乳酸菌飲料などにも気を止めずに飲んでみてください。殺菌と記してある乳酸菌飲料は味を一定に保つために、乳酸菌を死菌にしていますが、説明したように効果は生菌に匹敵します。乳酸菌でアレルギー改善は夢物語でもなんでもありません。科学的に根拠のある改善方法なのです。今日からでも早速試して欲しいと思います。