便秘解消だけじゃない!善玉菌を摂取するメリット

私たち人間の体内には、様々な「菌」が生息しています。ざっくばらんな分け方をして、その菌たちのうち、 私たち人間にとって有益な活動をしてくれるものを善玉菌、 そしてためにならない体に悪い作用を及ぼすものを悪玉菌、と呼んでいます。

生きている個体の体内で、善玉菌・悪玉菌のどちらかが100パーセントの状態になってしまうことはなく、 あくまで善玉菌が攻勢になっている状態が好ましいバランスとされています。 善玉菌・悪玉菌ともに、ひとつの菌が人間の体内にずっと生息し続けるわけではなく、 体外に流し出されたり消滅してしまうこともあり、そのトータル数は常に変化し続けます。 ですから定期的に善玉菌を外部から摂取し続ける生活スタイルこそが、 善玉菌を増やす上でとても効果的な方法と言えるでしょう。 それではこの善玉菌をどうにかして増やしていくとして、 具体的には一体どのようなメリット効果が現れるのでしょうか。

この善玉菌を増やすことのメリットが一番ダイレクトに現れるのが、腸内環境です。 善玉菌が幅を利かせた腸内は消化活動がスムーズで、動きも活発です。 必然的に毎日のお通じも滞りなく排出へと向かい、 排出されるガス(おなら)や大便にも臭いが少なくなります。 逆に悪玉菌がはびこっている腸内は、こういった腸の消化活動がうまく機能せず、時間もかかります。 善玉菌は食物の残りかすを「発酵」に向かわせますが、悪玉菌は「腐敗」させてしまいます。 ですから排出される老廃物、便には強烈な臭いがついてしまうのですね。 便秘がちな方のおならガスが相当に臭いのは、これが原因のひとつでもあります。

またこういった食物カスの腐敗ガス、おならとしてだけではなく、口腔や毛穴から、 外部に漏れ出てしまうことがあります。すなわち、体臭の原因になるケースがあります。

ですから、善玉菌を積極的に外部から摂取することには、腸内活動を正常化させ、 便秘解消させることはもちろん、全体的な体臭の改善にもつながる、というメリットがあります。 この他にも、体全体の免疫機能を高めるために、病気になりにくくなります。 また、大便以外にも毛穴などからの老廃物の対外排出が非常にスムーズになるため、 肌の新陳代謝サイクルが健全に行われるようになります。 これが、「善玉菌摂取は美肌に効果がある」と言われるゆえんです。

このように、まさにいいことづくめの善玉菌なのですが、やはりひとつ難点は 「継続して摂取し続けなければ効果がない」ということでしょうか。 自分の体にあった発酵食品やサプリメントなどをうまく利用して、 ベストな身体づくりに役立てて行きましょう!

便秘知らず!江戸時代の女性の美肌は、善玉菌のおかげだった!

明治時代、開国以降に日本を訪れた外国の人々は、 日本女性の肌がたいへん美しいことに驚いていた…と言う記述があることが知られています。 それまでの江戸時代でも、日本女性の美肌は目を見張るものがありました。 現在と比べれば不便な環境で、心身の疲労は濃かったと思われるのに、 どうして彼女たちは美肌をキープすることができていたのでしょう?

その答えとしての仮説はふたつあります。一つは「お風呂」。 江戸の女性が頻繁に通っていたお湯屋さんでは、体を洗う際に石鹸ではなく「ぬか袋」が使われていました。 皆さん手作りのぬか袋を持ってお風呂に行き、もうもうとした湯気の中で、丁寧に体を磨いていたのです。 ぬかの中に含まれる、お米の美肌成分については言う間でもありませんね。

そしてこうした毎日のお風呂ケアに続き、大量の発酵食品を口にしていたことが挙げられます。 現代の食卓に比べて品数も少なく質素で、良く言えば「粗食」、悪く言えば「貧相」な風景だったでしょう。 ですが一日の食事の中で、「納豆」「漬物」そして味噌・しょうゆが顔を出さないことはありませんでした。 これら日本の伝統的な発酵食品の中には、善玉菌として知られる乳酸菌の類が大量に含まれています。 こういったものをごく自然に、コンスタントに摂り続けることで、 腸内環境を好調に維持するための善玉菌補給が成されていたのです。

冷蔵庫のない時代ですから、今以上に細菌による食あたりには気を使っていた事でしょう。 また一方で、発酵食品が常に常温保存され、体の中で有効に働く善玉菌が既に活発な状態で食されていた、 ということでもあります。

この時代は減塩の風潮はありませんでしたから、現在に比べてかなり塩辛い食品が多かったことでしょう。 塩分の摂り過ぎはもちろん体によくはありませんが、一方で大量の水分摂取をさせるという、 喉の渇きを助長させる働きがあったことは確かです。 こういった渇きに対して、江戸時代の女性は水・そしてお茶をたくさん飲んでいました。 豊富な水分補給に支えられて善玉菌は腸内で活発に活動を続け、彼女らのお通じを助けていた、 と言えるでしょう。

ここに豊富な海草食文化を加え、江戸時代の女性のお通じはかなり快調であったと言えます。 知らずに体内の善玉菌を増殖しやすい好環境にあり、結果現代人よりもずっと免疫力の高い体や、 美肌をキープできていたのです。

遠い昔から私たちが利用してきた伝統的な発酵食品。その中に存在する善玉菌に思いを馳せつつ、 時には粗食で腸内環境を労わってあげるのも、案外美肌効果に有効かもしれません。